「函館公園こどものくに」日本最古級のメリーゴーランドの秘密に迫る!

北海道函館市で1956年から続く遊園地、「函館公園こどものくに」


長年愛されてきた数々のアトラクションがありますが、
中でも観覧車飛行塔メリーゴーランドは古くからから活躍しています。

観覧車は1950年に大沼国定公園に設置されたものが1965年にこどものくにに移設されたもので、現役で稼働する日本最古の観覧車として2019年に登録有形文化財に登録されました。


飛行塔メリーゴーランドは1954年に函館で開催された「北洋漁業再開記念北海道大博覧会」五稜郭公園会場にあったもの。1956年の開園に合わせてこどものくにに移設されてきたと言われています。


メリーゴーランドの全体的な形や構造、木馬はこどものくに開園当初からほとんど変わっていません。
2024年現在、おそらくこのメリーゴーランドが現役国内最古のメリーゴーランドだと思います。


そんな歴史あるこどものくにのメリーゴーランドについて、ゼネラルマネージャーの加藤大地さん(以下:だいち)にお話を伺いました!


―70年近く活躍しているメリーゴーランドですが、どのようなメンテナンスが行われているのでしょうか?

だいち:実は柱の中にも昔ながらの構造が隠れているんです。

だいち:灰色の部分は「減速機」といって、モーターの回転数を落とす機械です。
新しいタイプの減速機は縦向きに設置できるのですが、これは古いタイプの減速機なので開園当初のまま横向きで設置されています。横向きで設置されているのは今ではとても珍しいので、メンテナンスを担当されている方も慎重に対応してくださっています。点検する時は何度も動作確認をしてからメリーゴーランドの中にセットして、油漏れなどが無いようにしてくださっています。
最近の遊具はコンピュータで制御されているため、一部が壊れると丸ごと交換となってしまうこともあるのですが、このメリーゴーランドはコンピュータを使わない昔ながらの構造のため、一部が故障しても部品さえ交換すればまた動かせるんです。古い構造のメリットですね!


だいち:それから、ここは海に近いのでサビとの戦いが大変なんです・・・。メリーゴーランドは大部分が鉄製のため、上から塗装をしてサビを防いでいるのですが、それでもすぐにサビてしまうんです・・・。

そこで、メリーゴーランドを長く動かしていくための工夫も始めています。床と柱を繋ぐ金具を見ていただくと、左側と右側で素材が違っているんです。左側は従来の鉄製の金具でサビにそれほど強くないのですが、右側はステンレス製でサビに強い素材になっています。費用はステンレス製の方が高いのですが、少しずつ交換していってメリーゴーランドを長く動かしていきたいと思っています。

—木馬は開園当初からほとんど変わっていないんですよね。

            開園当初の木馬(提供:函館こどものくに)

だいち:そうなんです!祖父が運営していた頃に大学教授の方が木馬をリニューアルしてくれたと聞いています。その時に作ってもらった予備の木馬が2つ、飛行塔の中にあるんですよ。

—車の形の乗り物は木馬とはまた雰囲気が違って素敵ですね!

だいち:車の形の乗り物は、社長のいとこの大工さんが趣味でかなりこだわって作ってくれました!
この黄色い車は、前についている照明の部分が夜になると光るんですよ。
夜は営業していないので見れないんですけどね(笑)



—このメリーゴーランドは「北洋漁業再開記念北海道大博覧会」の前にもどこかに設置されていたのでしょうか?また、どこの会社が作ったのでしょうか?

だいち:資料が残っていないため分からず、調査中です。今は古いものの価値が見直されていますが、バブル期の日本は「古いものは恥ずかしい」という価値観もあったため捨てられてしまった資料もあるみたいです。観覧車を研究されている福井優子さんが中心となって動いてくださったおかげで、こどものくにの観覧車は2019年に登録有形文化財に登録されました。メリーゴーランドも詳しいことが分かってきたら、そのような動きができたら嬉しいですね!

    昭和の頃の園内図。メリーゴーランドも確認できる。(提供:函館こどものくに)

—メリーゴーランド、観覧車以外にも古いアトラクションがありますよね。

だいち:「ロータリーチェアー」は乗り物がカーブにくると勢いよく回ります!意外な絶叫アトラクションです。2016年に閉園した上野こども遊園地(東京)にも同じアトラクションがありましたが、今はこどものくににしかない日本唯一のアトラクションとなりました。

—「カエル釣り」も懐かしい雰囲気で楽しいです。

だいち:「カエル釣り」は青森にあった遊園地「ワンダーランドASAMUSHI」(2005年閉園)から移設されたものなんですよ!

—最後に、この記事を読んでくださった方にメッセージをお願いいたします!

「開園当初から動いている歴史あるメリーゴーランドは、大人の方も乗ることができます。ぜひみなさん遊びにきてください!」

だいちさん、ありがとうございました!

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遊園地だいすきユニット 369days みるくでいず について

遊園地がだいすきなmikko(みっこ)とmilford(みるふぉーど)による “1年を369日分楽しめる” 情報をお届けするユニット。

ともに愛知県出身で、名古屋大学在学中に出会う。遊園地の研究をする傍ら屋上遊園地でアルバイトをしていたmikkoに影響を受け、milfordもその奥深さに夢中に。

現在では、アトラクションの楽しさだけでなく歴史や物語といった“大人ならではの遊園地の楽しみ方”を、Webサイト・書籍・フリーペーパーなどで発信。

コンセプトは「遊園地は大人になってからがおもしろい!」。日本の遊園地約140か所のほぼ全てを訪れているほか、遊具がある動物園やフェリーといった楽しそうな場所には世界中どこでも飛んでいく。千葉県在住。

TBS「マツコの知らない世界」(メリーゴーランドの世界)、NHK「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」などのメディアにも出演。

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mikko みっこ

変わった食べ物、レトロなスポットも大好き!「永原さくら」という名前で、アニメソング・ゲームソングの作詞をしています。

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遊園地や旅行で街を巡ること、猫、片付けが好き!